Traveling Research Lab

January 12, 2018

Tokyo Art Research Lab の R&D 企画である 「旅するリサーチ・ラボラトリー」 のウェブサイトを作成しました。


https://www.travelingresearchlaboratory.com/

アーティストの下道基行さん、サウンドアーティストの mamoru さん、デザイナーの丸山晶崇さん、アートマネージャ-の芦部玲奈さんらのプロジェクトである旅するリサーチラボラトリー。リサーチの方法についてリサーチし続け全国を旅する彼らの活動の中で発見された、作品ではなくその手前にある「気づき」をアーカイブするためのウェブサイトを制作しました。

通常、ウェブサイトでは記事のファインダビリティやわかりやすさ、つまりサイト制作者やサイトオーナーが「意図する情報」をユーザに正しく届けることをポイント (コンバージョン) とする作りにすることが多いですが、このサイトではユーザが自ら選択するキーワードをもとに記事を絞り込んで表示するアプローチをとっています。
これはユーザに対してすべての記事を意図通りに届けたいというよりは、サイトを訪れた人たちのそれぞれの関心興味にもとづき、部分的にでも旅ラボメンバーの体験を発見してもらう中で、共有したいという思いから作られたものです。

旅ラボメンバーのみなさんと議論を重ながらウェブサイトの構造を決めるプロセスや、公開収録イベント中にウェブサイトの公開作業をおこなうといった常に WIP に考え作っていく体験は非常に刺激的で、結果としてその体験すらも 1 つのリサーチの方法ということで、ウェブサイトのコンテンツとして取り込まれる予定です。下道さんや mamoru さんは、ウェブサイト制作を立体的な体験だと言っていました。それはスクロールやページ遷移といったノンリニアな「時間軸」と「ユーザのインタラクション」が存在することで情報体験に複雑な流れが生まれるからかもしれません。

サイトデザインは沼田摩耶さん、プログラミングは丸山美保さん。ユーザに選択をせまるため、記事にたどり着くまで通常のウェブサイトよりも距離があるので、クリックやスクロールのアクションに対してにやさしく軽快な動きを加えることで、途中で飽きの来ないようなリズム感も心がけています。

Website
https://www.travelingresearchlaboratory.com
Client
旅するリサーチ・ラボラトリー
Web Direction・Programming
萩原俊矢
Design
沼田摩耶
Programming
丸山美保